アイドルコネクト2022 読んだ

 先月リリースされた、アイドルコネクトのノベルアプリの、全てのシナリオを読んだ。

 先月中には読み終わっていたんだけれど、どうもまとまらなくて、感想を書きあぐねていたら8月も中旬になっていた。

 ある種の同人的な、と言えば良いのか、作り手がやりたいことをやろうとしているな、という肌感覚みたいなものは、やっぱり作品を読むとわかって、アイコネはリリース当時にそういう作品だという印象を受けた。その手つきが好ましいと思ったから、それが失われてしまうのが嫌だった、ということは、CF発表当時にnoteに書いた。

 このnoteを書いた後、CFが始まってすぐに目標金額が達成され、夢を見ているのでは無いかと思ったことを覚えている。もう少し、世の中を信じても良いのかも知れないとそのときは本気で思ったりしていた。そうやってCFが達成されたこと、そして実際にリリースされたこと、本当に奇跡のようなものだなと思う。まず、間違いなく、ビジネス的な判断で続けられるようなものではなかっただろうから。

 ユニットシナリオは、メモリア→ガネパ→ナチュライクの順番で読んだ。読み方としては正解だったと思う。個別の詳細な感想は省くけれど、メモリア、ガネパのシナリオが、アイドルというものに対してかなり明確に、物語的な意味付けを行っている(アイドル活動という状況の中に常に彼女たちが居ると言いなおしても良いかもしれない)一方で、ナチュライクはそういったものから少し距離を取った、言ってしまえば、「なんでアイドルするんだっけ?」ということに対する問いに、メンバーがそれぞれの事情をもとに向き合うというシナリオに読める。
 そもそも「アイドル」というもの自体、なんとなくふわっとしている(ミユのように!)もので、だからこそ、キャラクター各々の物語の受け皿になり得ると思っているんだけれど、そういうふわっとしたものをふわっとしたままで、その上で、こういうことを言ってくれる作品だから、自分は好きになったんだよな、と思えて、6年越しに答えを貰ったような気持ちになれた。

 完成させてくれて、本当に、ありがとうございました。