日: 2021年9月22日

休暇

 お盆に出勤していた振替で、遅めの夏休みをとっている。年末年始に帰れそうにないのと、実家の家族のワクチン接種が2回完了したため、帰省することにした。ちょうど彼岸の時期だったこともあって、ずっとできていなかった墓参りも済ませた。天気が晴れていて良かった。彼岸の時期に晴れているのは珍しいと母が言っていた。

 近所に新しい家が増え、祖父の代まで畑だった土地にも新築の家が建った。ここ数年で新陳代謝が進んできているように思う。そういう意味で、まだまだ生きている街なんだろう。

 母が十五夜を律儀に準備していて、薄を用意したり、月見団子を買ってきたりしていた。子供の頃は全然そう思わなかったけれど、こういうことができること自体、実はかなり得難いことなんだということが、最近になってようやくわかってきた。月が綺麗だった。一緒に見ていた母親が、「月の光でコロナが飛んでいっちゃえば良いのに」と言っていて、あまりにも屈託が無くて、笑ってしまいそうになった。

 父の日に贈ったジョニーウォーカーの18年がまだ残っていて、父親と二人で飲みながら話す。前回の帰省の時に、わざわざ買ってくれたアクリルのパーテーション越し。体調が良くないから常飲は止められていて、帰省のタイミングが飲む理由になっているらしい。それだけでも帰ってきて良かったのかなと思う。

 明日には戻る。戻るときはいつも解放感と気まずさがあって、その感覚を確かめに帰省しているのかもしれない。